ゼノブレイド2

ゼノブレイド2 マルベーニの歴史改竄について

ヒカリとメツが戦った聖杯大戦後、マルベーニは法王となり、自分の目的を果たすため、様々な活動を行いました。彼も目的は「マルベーニの本当の目的は何だったのか?」で書いています。

聖杯大戦から500年経過して本編になりますが、聖杯大戦の歴史がかなり別の形で伝わっていることがわかります。

その歴史改竄をマルベーニが行ったのではないかと考えています。今回はマルベーニが行った歴史改竄について考察したいと思います。

本当の聖杯大戦

まず本当にあった聖杯大戦から説明します。詳しくはヒカリの回想・DLCの「黄金の国 イーラ」(以下イーラ編)をプレイすればいいのですが、要点だけをまとめます。

アーケディアがメツと共に「シヤ」を滅ぼす

8章のムービー「メツとマルベーニ」前半とイーラ編のオープニングで述べられていますが、アーケディアがメツと共に軍事大国「シヤ」を滅ぼし、アルス「シヤ」を雲海に沈めています。

メツがマルベーニから離反し、独自に行動を始める

8章のムービー「メツとマルベーニ」の後半でメツは独自の行動をとることをマルベーニに宣言します。そしてメツを止めるためにマルベーニはヒカリと同調できるドライバーを探すのです。

アデルがヒカリと同調し、仲間と旅をする

4章「」のムービーでアデルはヒカリと同調します。そしてメツと戦う旅を始めます。旅の中でラウラやシン、ユーゴ、後に劇場を作り、「英雄アデルの生涯」という劇の脚本を書くミノチが仲間に加わります。

メツを討伐するも、古王国イーラを雲海に沈めてしまう

メツが古王国イーラを狙った際に、ヒカリ達はメツと戦います。そしてデバイス同士の戦いとなり、メツを討伐することに成功します。しかしヒカリの力が暴走し、戦いの余波でイーラは雲海へと沈んでしまいました、

戦後、アデルは第三の剣とヒカリを封印する

戦いの後、アデルは天の聖杯の力を悪用されないように、第三の剣をイーラの霊洞に、ヒカリを船の中に封印します。

レックスの時代に伝わっている聖杯大戦

聖杯大戦から500年後がレックスの時代であり、本編になります。様々な発言を読み解くとかなり内容が違っていることがわかります。

一番重要な点は、メツの存在が抹消されているのです。天の聖杯はヒカリだけとされ、アルスを沈めたのはヒカリとされています。

話も神話の世界のようにかなりあやふやです。国家が発生しているのであれば、文字は当たり前のように存在し、歴史書として記録があるはずです。

アルスト全体を巻き込む大きな大戦があったなら、なおさら多くの人が記録に残していているはずであり、多少の誤りはあれど後生に残っているはずです。

「英雄アデルの生涯」の内容

現在は「コールじいさん」と呼ばれ、かつてヒカリ・アデル達と共に戦ったミノチの劇場で演じられている「英雄アデルの生涯」と言う劇があります。作中では4章「王国の劇場」で見ることができます。

この劇を簡潔に説明するとこんな具合です。闇が世界が被い、怪物が現れました。神により天の聖杯の力を与えられた英雄アデルが怪物を退治し、闇を切り裂き、世界を平和にしました。しかしその戦いで多くのアルスが沈んでしまった。

このようにアデルの仲間が書いた脚本とは思えない内容となっています。劇なので簡略化せざるを得ない部分もあると思います。しかしこれでは伝聞や神話を元にした劇です。

どんな理由でミノチは真実とは違う脚本を書いたのでしょうか?

メレフも本当の歴史を知らない

意外と忘れがちですが、メレフは元々スペルビア皇帝になるはずでしたが、ネフェルが生まれたことで帝国特別執権官としてネフェルの補佐をすることになりました。

そのような経緯があり本来、皇帝が同調する「帝国の宝珠」と呼ばれた帝国最強のブレイド、カグツチとも同調しているのです。

問題は次期皇帝であったメレフですら本当の歴史を知らなかったということです。

メレフがレックス達と初めて会ったのは2章の終わり、ニアを救出し基地から脱出した直後です。その時メレフは「二度と世界を灼かせるわけにはいかない」とレックス達に言い放ちます。

メレフは緋色のコアクリスタルのブレイドが天の聖杯であり、3つのアルスを雲海に沈めたブレイドと考えています。そんなブレイドを野放しにできないためレックス達と刀を交えたのです。

次期皇帝だったメレフですら、メツのことを知らず、本当の歴史が伝わっていないのです。

500年前のスペルビア皇帝ユーゴはアデルと共にメツと戦った人物です。最後にアデル達を守るために戦死してしまいますが、その旅の記録はカグツチが日記として残しているのです。

普通なら間違いなくスペルビア皇帝に聖杯大戦の記録が残っており後生に伝わるはずなのです。それなのにメレフですら、メツのことを知りませんでした。

別の事情でカグツチの日記や他の記録も改竄されたと考えるべきでしょう。

誰が歴史を改竄したのか?

スペルビアだけでなく、インヴィディア王国でも女王が聖杯大戦の真実を知らず、改竄されていたことを考えると、よほどの権力を持っていなければこの改竄は不可能です。

この改竄ができるのはスペルビア・インヴィディアに軍事兵器としてコアクリスタルを配分する権力を持ち、さらに宗教としても権力を持つ、アーケディアの法王であるマルベーニ以外いません。

マルベーニが改竄したと考えるとミノチ(コールじいさん)の処遇も納得できます。

ミノチはマンイーターなのに、普通に劇場を開き、孤児の面倒も見ています。でもおもいだしてください。もしマンイーターだと世間に知られるとアーケディアに捕まります。ニアもヨシツネ・ベンケイもそのために一度は捕まっています。

しかしミノチは見逃されています。マルベーニと取引して、聖杯大戦の真実を話さないと密約があると考えるのが妥当でしょう。

なぜマルベーニは歴史改竄をしたのか?

聖杯大戦はメツが引き起こし、メツのドライバーがマルベーニだということはかなり大きなスキャンダルです。

そのスキャンダルを消し去るため、歴史からメツの存在を抹消したと考えるべきでしょう。

その歴史改竄は早いうちから行われ、聖杯大戦が終結した直後に、マルベーニは当時の法王など自分の上司を毒殺・暗殺してメツが自分のブレイドと知っている人間を消しています。

余談 本編とイーラ編の違い ホムラの認識

余談なのですが、結局ヒカリはいくつアルスを雲海に沈めたのでしょうか?

4章のムービー「天の聖杯」でホムラは3つアルスを沈めたと話しています。しかしDLCのイーラ編ではヒカリは古王国イーラだけしか沈めていません。

自然に考えればメツが2つ沈めてヒカリがメツとの戦いで1つと考えるべきだと思うのですが、それが正解でしょうかね。