サタヒコ「答えは見つかったか?」
レックス「見つけたよ とびっきりのやつ」
9章でアーケディアの砲撃からレックスたちを守ったサタヒコの問いかけです。サタヒコの最後の見せ場なのですが、
私(答えってなんのこと?)
完全に何のことかわかりませんでした。今回はこの「答えは見つけたのか?」を考察します。
サタヒコが言う答えとは、何の答えなのか
サタヒコの質問はだいぶ昔の話であり、もともとは6章でレックスがシンに敗れたところから来ています。
レックス「オレは 楽園に行かなきゃ」
レックス「世界の答えを見つけなきゃならないんだ」
このセリフに先ほどまでふざけていたサタヒコも耳を傾けます。
シン「そんなものは どこにもない」
すぐにシンによってレックスの叫びはかき消されますが、サタヒコの心に残っていたのでしょう。
つまりサタヒコが問いかけた「答え」とは「世界の答え」です
ただこれだけでは少々わかりにくいです。もう少し深く解説します。
レックスの言う、世界の答えとは?
レックスが言う「世界の答え」とは何でしょうか?これまで6章でレックスが叫んだ時点でもおぼろげながら見えますが、一番わかりやすいのは9章シンと決着をつけた時です。
レックスとシンは戦いながらも楽園やブレイドについて問答をします。それは5章でシンがレックス達に問いただした、ブレイドと人間関係についてレックスの答えでした。その最後にこう言います。
レックス「オレ聞いてみたいんだ 神様に」
レックス「ホムラやヒカリやあんた」
レックス「どうしてこんなすごい連中を生んだのかってさ」
レックス「いや 何となくはわかってるんだ」
レックス「だから その答え合わせをしたい」
その答え合わせともう1つの「世界の答え」が10章で判明します。
レックスの言う「世界の答え」とは「神はなぜブレイドを生み出したのか?」という問いの答えが1つ、もう1つは「この世界を生み出してよかったか?」という答えです。これについては10章のクラウスとの最後の質問でわかります。
創造主クラウスはなぜブレイドを生み出したのか?
10章でレックスたちはついに創造主クラウスと出会います。そしてなぜクラウスはブレイドを生み出したのか明らかになります。
創造主クラウスは人間がまた争い合い、世界を破壊する者が出ることを恐れました。それを防ぐためにブレイドを生み出したのです。
なぜブレイドが世界の破壊を防ぐかについての詳細は長くなりすぎるため別の機会に説明します。
ブレイドから世界を見守っていた創造主クラウスはついに見切りをつけます。
クラウス「かつての私達から何一つとして変わっていない」
そのため創造主として世界を再生しておきながらマルベーニの一連の騒乱を放置したのです。人は滅びる運命だと受け入れいれて。
しかしレックスとホムラ(ヒカリ)によってクラウスの心境は変わっていきました。
クラウス「本来あり得るはずのない 再同調 そして命の共有」
クラウス「世界の消滅後 沈黙を守り通していた扉が再び動き始めた」
クラウス「レックスよ 今お前とプネウマが行使している力は扉の力だ」
クラウス「遥か次元の彼方から漏れ出してくる 我々には知覚しえない力なのだ」
クラウス「もしかしたら 世界は変わるのかもしれない」
そして最後にレックスからのもう1つの「世界の答え」にこう答えています。
クラウス「今は お前達に出会えて良かったと思っているよ」
レックス「そっか なら オレの答えとおんなじだね」
世界を作成(再生)しなければ、レックス達と出会えなかった。つまりクラウスの「お前達に出会えて良かった」ということは、世界を生み出してよかったということになります。
まとめ サタヒコに答えを聞かせてやりたかった
サタヒコ自身も親に売られ、ラウラ死後は人体実験にされるなど、なかなかハードな人生を送っていました。そのためマルベーニと同じように「世界の答え」が気になったのでしょう。
もしサタヒコにラウラやシンのような保護者がいなかったとしたら、マルベーニのような狂信者になっていたかもしれません。(マルベーニの狂信は母親の死が始まりです)