6章でシンに敗れたレックスは、7章の初めに旅をやめようとします。
ネットでは冗談半分でネタにされますが、実はこの場面に至る伏線が多くありました。今回はその伏線をまとめようと思います。
伏線1 レックスが楽園を目指すわけ
人が死を嫌うのは当たり前ですが、レックスは飛び抜けて忌避していました。それを理由にサルベージャーになったほどです。
レックスの両親は戦争かアルスの寿命により、住んでいた土地を追われ命を落としましたとコルレルおばさんはホムラに打ち明けます。
私の推測ではグーラの戦争で住んでいた土地を追われたと考えています。詳細は別ページにまとめてあります。
そして生き残ったレックスは両親以外に誰も失いたく(死なせたく)ないため、楽園を目指すようになりました。
両親を失ったことからレックスは人の死を忌避しており、人が大勢死ぬ戦争も嫌っております。だからサルベージャー時代も軍事物資を扱いませんでした。
楽園を探すため、一番情報が集まる商人のアルス、アヴァリティアでサルベージャーとして働いているのです。
伏線2 仲間の死
誰も失いたくないレックスでしたが、天の聖杯をめぐる戦いに巻き込まれ、仲間の死を目の当たりにします。
傭兵ヴァンダム
3章でレックスたちはヨシツネによりエーテルエネルギーを制御されたため、武器にエネルギーを送れなくなりました。
エーテルエネルギーを使えるヨシツネ・メツと使えないレックス達。圧倒的に不利な状況下で、レックス達を逃がすため、ヴァンダムはヨシツネ達に特攻をかけます。
武器に残ったエーテルエネルギーを取り込むため、ヴァンダムは武器を自分に突き刺す奇策を行います。
初めはヨシツネ。メツを相手に奮闘していましたが、武器に残っていたエーテルエネルギーがなくなり、ついに膝をつくことになりました。
ファン・レン・ノルン(カスミ)
彼女はレックス達と共にテンペランティアに赴き、巨大アルス兵器を止めようとします。
アルス兵器を止めることに成功しましたが、イーラの首魁シンと戦うことになります。
ファンの特殊能力はブレイドの行動抑制であり、通常のブレイドであれば動けないはずでした。しかしシンは抑制されてもまだ強く、レックス達と対等に渡り合えました。
そしてその能力を危険視されたのか、シンに一瞬の隙を突かれ、ファンはコアクリスタルを破壊されてしまったのです。
彼女の葬儀はアーケディアの国葬となりました。そしてブレイドでありながらコアクリスタルに戻らないことに、ヒカリとニアは疑問を抱くのです。
伏線3 レックスとホムラの命の共有
命を共有したことにより、弱点が生まれました。本来ブレイドはコアクリスタルが無事であれば、傷を負ってもすぐに治ります。
しかし命を共有することで、体の傷やダメージも共有することになったのです。そのためホムラ・ヒカリの傷はすぐに治らなくなり、レックスのキズやダメージも2人と共有することになりました。
シン「(ホムラは)傷だらけだな」
シン「お前は 自分しか見えていない」
シン「お前は 愚かだ」
レックスは自分が戦えば戦うほどホムラは傷つくとシンに指摘され、気づいたのです
伏線 まとめ 旅をやめようとしたのはレックスの優しさです
これまでの伏線をまとめると、レックスは人の死を忌避しているにも関わらず、
自分の旅に付き合わせたせいで、ヴァンダムやファンを死なせてしまいました。
それだけでなく、旅をして自分が傷つくほど、ホムラやヒカリも傷つくことに気づきました。
勝てる見込みのないシンに戦ったところで、ホムラやヒカリを傷つけるだけ、またヴァンダムやファンのようにさらにニア達も死なせてしまうかもしれない。
これ以上仲間を失いたくない・ホムラ達を傷つけたくないからレックスは旅をやめることを決めたのです。
旅をやめるということは、楽園をあきらめることにも繋がるので、相当悩んで結論付けたのでしょう。
その証拠にシンを倒せる力を得られる第3の聖杯の剣の話を聞いてすぐに剣を探し出し、ホムラとヒカリを助けようとします。
7章でレックスが旅をやめようとした時に、ニアもカグヅチもハナもどうやってシンを倒すかという方法を答えられませんでした。
レックスが戦って敗れれば、助けるはずのホムラとヒカリも傷つくだというのに。
つまりこの時点では、ホムラとヒカリのことを一番考えていたのは、レックスというわけです。
逆にすぐに助けに行こうとしたら、ネット上では「ホムラとヒカリのことを考えない脳筋」とか言われてたでしょう。